美容師という名の、表現者でありたい。

WHY CREATE?

サロンの外でも、自分の手で世界を切り拓く。

中村勝利さん

colette HAIR代表JHCA日本ヘアカラー協会エリアディレクター

ヘアーリセッタースーパーバイザー

サロンの外でも、自分の手で世界を切り拓く

―コンテストや作品制作に取り組む理由について教えてください。

日々のサロンワークとは違う時間を使って、純粋に“自分がやりたいこと”をかたちにする場なんです。評価されたいという気持ちももちろんあるけれど、それ以上に“自分って何がしたいんだろう?”ということを常に問い続けられる。自分の枠を超えるためのきっかけにもなるし、美容師である前に“人としてどう生きていきたいか”まで考えさせられる。コンテストや作品づくりは、そういう意味でもすごく大きな存在です。

―作品制作は、美容師としての成長にどうつながっていると感じますか?

目に見えるものをどうかたちにしていくか。たとえば“これ可愛いな”と思った感覚を、どう髪型に落とし込んでいくか。そういう感覚やセンスが研ぎ澄まされていく気がします。日々の営業ではどうしてもお客様の要望に応えることが中心になるけれど、作品ではゼロからつくっていくことができる。その自由なものづくりが、結局営業にも活きてくる。“いい意味での感覚のズレ”が、提案の幅につながると思います。

―地域という枠を越えた表現について、どうお考えですか?

“地方だからできない”っていう感覚はあまりないです。むしろ、どこにいても届けられる時代だと思っていて。SNSや作品発信を通して、“誰かの目に触れること”の面白さを実感しています。“東京じゃないから伝わらない”ではなくて、“地方にいるからこそ出せる表現”がある。地元で感じる空気感や風景、人との関わり、そういったものも含めて表現に活かせる。それを言語化したり、ビジュアルに落とし込んだりするのが面白いですね。

―長く作品づくりを続ける中で、大切にしていることはありますか?

正直、自己満足でいいと思ってるんです。“自分がやりたいこと”をやること。“自分がいいと思えるかどうか”を大切にしています。じゃないと、続けられない。もちろん、“見てもらいたい”という気持ちはあるけど、それはあくまで副産物。作品をつくること自体が、自分を整えてくれる行為でもある。忙しい日々の中で、それをやり続けられている自分にも、自信が持てるようになってきました。

アリミノフォトセッションin Paris 1995 参加の様子
――これから目指す方向や、感じている課題について教えてください。

まだまだ“伝え方”が課題ですね。せっかく思いやこだわりがあっても、それが伝わらなければ意味がない。言葉にして届けること、写真で切り取ること、発信の仕方。そういう部分をもっと磨いていきたい。あとは、もっとチームで作品をつくっていきたい気持ちもあります。衣装やメイク、カメラ、モデル。その全体を通して一つの世界観を表現することに、今はとても魅力を感じています。



中村 勝利さん
(Katsutoshi Nakamura)

2013年3月にケイエヌ・スピリッツ株式会社を設立しColette HAIR本宮店をオープン。2023年3月にColette HAIR the MORIOKAをオープンし現在、盛岡市内に4 店舗を経営。1988年JHA北海道東北エリア賞受賞以降ライジングスターを含むノミネート11回。2004年アリミノH1コンテストグランプリ/パリ・NY.フォトセッション参加/東京・パリ・マドリッド.ヘアショー出演。2022年THAノミネート。2024年アリミノフォトプレゼンテーションノミネート。

colette HAIRウェブサイト

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